蝋の城

随分前の話になるけれど当時付き合っていた彼女にmamくんは私がいなくてもきっと楽しく生きていけるね、と言われたことがある。そのとき僕がどう答えたかは思い出せない。何度か同じようなことを言われた気がするからその度にそんなことないよ、とか、そうかもね、とか適当に返したのではないかと思うけれど、今考えたらそんなわけないじゃないかと思う。だってそんなわけないじゃないか。じゃあなぜそんなことないのか、と訊かれたら僕は返答に窮してしまう、上手く説明できないけどそんなことないと思う。彼女はその頃からもうある程度僕に見切りみたいなものをつけていたのかも知れない。今となってはなんだか他人の話のように思える。のだけど、最近なぜかよくそのことについて考える。

話は変わって僕は花を育てる天才である可能性が出てきた。冬のさなかとは思えない。

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国語の教科書で読んだよしもとばななの「みどりのゆび」を思い出す。みどりのゆびを持つ人間は世界中のどんな場所でも美しい花を咲かせることができる。