甘味処

連休、美術館へは行けたものの星はあいにくの空模様だったため延期になった。浮いたガソリン代で回転寿司を食べ、翌23日の夕飯もシャンパンを買ってピザを取ったので、ここ数日のエンゲル係数は大変なことになっている。年末まで会社にはおにぎり持参で過ごすことも検討しなければならない。なんていいつつ今日の昼はラーメンを食べてしまったのだけど。明日からはなんとかしたい気持ちである。

外回りの途中休憩がてらコンビニの外でコーヒーを飲んでいると、すらっとした綺麗なお姉さんがやってきて僕の隣で煙草を吸い始めた。見ると髪の毛にいくつか綿毛か何か明らかなゴミがついていて、ものすごく目立つ。お姉さん髪にゴミついてますよ、と教えたけれど、どうにも要領を得ないので摘まんで取ってあげた。ゴミのつき方が傍目にもちょっと恥ずかしい感じだったので思わず声をかけてしまったのだけど、あーこれ痴漢もしくは雑なナンパととらえられかねない…ごめんなさい…と手を伸ばしながら思った。もちろん日々の営業活動で培われたスマートな声のかけ方だったし、僕の身なりはスーツにネクタイだったし、そこから無駄に会話を続けようとかの下心も全く働かなかったので、すみませんありがとうございます、このままうろうろしてたんで恥ずかしかったー、いえこちらこそ、なんかすみません、それでは…って感じでやりとりは終わった。紳士である。

でも、でもっていうかなんというか、いや、ゴミを取っている最中の話なのだけど、お姉さんが僕に向かってちょっと背伸びして、軽く目をつぶっていたのが良かった。ただなんか、うん、その、すみませんすごく良かったです。